2009年06月09日

素晴らしい書評と残念な書評

作家に長編作家と短編作家がいるように、学者や評論家にも長い文章の方がうまい人もいれば短い文章の方が得意な人もいます。とはいえ、長かろうが短かろうが同じテーマについて書かれた文章を読み比べてみれば、奥の深さや知的なレベルの高さ、バランス感覚といった様々な違いがよく分かります。そんな違いをこの週末に考えさせられました(ブログで駄文を思いつくままに書き連ねている自分にそんなことを書く資格などないではないかとも思いますが…)。

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先々週の『読売新聞』(リンク)、『朝日新聞』(リンク)に続いて↑の書評が週末の新聞二紙に掲載されていました。

一つは『毎日新聞』(リンク)です。新聞書評としては長いとはいえこの短い文章でこれだけ的確にこの本のメッセージを汲み取り、かつ単なる紹介ではなく「評」となっている書評はあまり見ることが出来ないのではないでしょうか。とにかく、こちらは素晴らしい書評です。先々週の二つの書評もいいのですが、この書評と比べてしまうとやはり一段落ちるような気がします。

もう一つは『日本経済新聞』です。残念ながら、日経は書評をインターネットで公開していないのですが、むしろ評者である某論説委員にとってはいいことなのかもしれません。とにかくひどい。この書評子は、以前も『日本の「ミドルパワー」外交』について滅茶苦茶な書評を書いたことがある要注意人物ですが、何を言いたいのか分からない、本のテーマも分からない、まともな感想にもなっていない、ただ自分がしっかり読めていないことだけが伝わるという近年稀に見るひどい書評です。悪文に興味がある方は図書館等でごらんください。

もとい、この本の書評が『産経新聞』を除く主要四紙に掲載されたことはとても喜ばしいことです。

at 15:59│Comments(0)本の話 

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