2008年04月03日

新年度が始まりました。

2008年度が始まりました。

学部同期に続いて、大学院入学同期までもが就職するという状況になってしまったわけだ。年度末から研究会、シンポジウム、仕事などなどをこなしている内に、あっという間に4月3日になってしまった。



自分の中では、これまでの大学院生活二年間の決算であった先週末の研究会発表が無事終わったことが何より大きい。当日は絶好の花見日和で、会場の九段下の某大学へ向かう道は花見客で大渋滞だった。そんな中、20人以上の方に参加していただいたことに恐縮至極だ。

修士一年目はお世話になっている先生の忠告にも関わらず、結局「学部五年生」だったことを考えると、修士二年目は、ようやく自分の研究テーマが定まりそこから論文執筆に向けて邁進した一年だった。公私ともに山あり谷ありの一年だったが、トータルで考えれば非常に充実した一年だったように思う。

発表させていただいたのは、若手の日本外交史家が集う研究会であり、参加者の中には学部時代のシラバスに名前が載る先生もちらほらという恐ろしい状況。加えて、討論者をして下さったのは、自分の論文でも引用させていただいた比較政治が専門の先生だった。それなりに歴史研究としてのオリジナリティはあるつもりだったが、政治学的な問いは明示せずに書いた論文だっただけに、どういったコメントをしていただけるか正直なところかなり不安だった。

そういった客観的な状況を考えると、討論者の先生に自分の研究について、様々な角度からオリジナリティを指摘していただき、さらにそこから浮かび上がってくる疑問を提起していただき、それを起点に多くの先生や先輩方にコメントをしていただけたことは非常に嬉しいことであるし、かなり「成功」だったと言っていいのかもしれない。

まだまだ色々な点で足りない箇所はたくさんあるし、プレゼンテーション能力は上げていかなければならない。とはいえ焦らずに、今はまず自分がやってきたことの意義を冷静かつ客観的に捉えなおし、そして次の研究に進んでいけるようにすることが肝要なのだろう。

一番大きな反省点は、研究を行う上での「分析視角(Perspective)」のアピールが十分に出来なかったことだ。ある「事実」があった時に、その全体像を捉えようというのも一つの研究手法である。しかし、そもそも自分が一つの研究としてまとめようという「事実」の範囲の確定もそう容易なことではない。今回の場合は、自分が今後数年の間に研究したい「大きな事実のまとまり」の中の一部を取り上げたに過ぎない。そうである以上、意義付けの仕方も自ずとのその「大きな事実のまとまり」の一部としてなされることになる。ここで重要になるのが「分析視角」、つまり研究対象の意義付けの仕方だ。ある「分析視角」から見て重要なことが、違う「分析視角」から見ればそれほど重要でない場合は多い。もちろん、それによって重要な「事実」が捨象されるのは問題かもしれないが、それはあくまで「分析視角」の有用性の問題であるはずだ。その「分析視角」の有用性の議論ではなく、あえて捨象した「事実」そのものに議論が集中してしまったことは、プレゼンテーションの仕方や応答の仕方に問題があったのだろう。

こんな抽象的な言い方ではよく分からないと思うので、興味があれば直接聞いて下さい。

ともあれ、自分にとっては非常に充実した時間だった。それが参加者にとってもそうであれば嬉しいのだが、その自信はまだない。とりあえず、今回の研究テーマやより広い今後の研究テーマの面白さが、自分だけでなく参加者の方にも共有されているものだということが分かったのは非常に重要なことであり、その点は自信になった。



毎日毎日を大切に今年度も頑張ろうと思いますので、ご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

at 11:05│Comments(2)日々の戯れ言 

この記事へのコメント

1. Posted by りんむー   2008年04月03日 11:56
まあ、読み手はそれぞれ勝手に受け取るからしょうがないね。
それに対象とする「事実」がインパクトの大きいものだったから、それに議論が集中しちゃうのもね。
2. Posted by 管理人   2008年04月04日 18:18
先日はどうもありがとうございました。
何はともあれ読み手(聞き手)がいるということが嬉しいことだと実感しました。「事実」のインパクトを題名で打ち出すべきか、重要なサブスタンスを題名とするべきかが今後の悩みどころです。

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