2007年08月23日

研究の話。

梅雨明けしてからようやく本格的な雨が降ったからか、今日は驚くほどいい気候だった。風が爽やかだ。そんな日だけど、以下は研究の話。

外交史をやっていると、「資料、資料」とそればかり強調しがちになるのだが、実際に重要なのは資料を使って何を言うのか、ということである。よく出される例は、ドゴール外交に対するスタンレー・ホフマンの同時代的な研究だろう。ホフマンの研究はその後の研究の大きな壁になっているのだが、それは一次資料を用いていなくてもホフマンの研究がドゴール外交の真髄を鋭く指摘しているからである。その後の研究は工夫をしないと資料を駆使して、ホフマンの主張の正しさを再確認するだけになりかねない。そうであるならば、読者は一次資料を駆使した読みにくい外交史書よりも、ホフマンの研究を読むべきだだろう。ちなみにドゴールについては近年注目すべき研究が相次いで発表されている(らしい)。

「実証は大切なことだが当たり前のことを実証しても面白くない」というのは師匠がゼミで常々言っていた台詞である。

というわけで、今日は自分の研究対象についての同時代的な文献を読み込んだ。自分が新しいことを言ったと思っても、それが当時当たり前のことでは仕方がない。当時の常識が完全に忘却されている場合はそれを指摘することにも意味があるのだろうが、俺の場合は現代史というか同時代史なのでそういったケースはあまり考えられないのだ。

当時の新聞や有名な文献はすでに読んでいたのだが、やや対象を広げた結果、とにかく色々な文献が出てくる出てくる出てくる。一次資料を一部読んでいたため、当時の議論の間違いなどが分かるのは面白いことである。ちょっとやる気が上がり、色々と調べなおしていると発見が多い。

が、発見が多いのは歓迎すべきことだが、あまりに多くても凹むというものだ。今まで自分が調べていたことの意味は何だったのだろうと考えてしまう。今日の調査では事実関係に関する新しい発見はそれほどあったわけではないが、同時代的に当たり前に読まれていた文献に今まで気がついていなかったことが分かりややショックを受けた。

休刊になっている雑誌は曲者だ! というのが今日の結論。その存在に気が付いたのが、つい先ほどなのでこれから全部を調べるのはもう無理だ。もう少し長く図書館を開けてほしい。明日仕事を終えた後もあまり時間が無いので、本格的に調べるのは土曜日になりそうだ。

嗚呼、気になることをすぐに調べられないのは気持ちが悪い。

at 19:15│Comments(2)日々の戯れ言 

この記事へのコメント

1. Posted by goro   2007年08月23日 21:43
同じくデスよ・・・
同時代のみならず最新の研究は出てくるわ出てくるわ・・・。大海の中でおぼれているような気が・・。
先行研究収集&整理だけで首まで海水が上昇してきました。
2. Posted by 管理人   2007年08月23日 22:00
俺の場合は自分の研究テーマに限定してるから、ゴローほど多くはないと思うぜ。でも、先行研究を読んで楽しいと思うことが大切なんだよ。楽しまないと、何で大学院に行ったのか訳が分からなくなるからね。

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