2007年03月29日

ぽかぽか陽気。

今日は午前は大学の図書館、午後は我が家の近所にある他大学の図書館へ行って文献収集をした。よく晴れていて気持ちがいい一日だった。

資料とは異なって、文献の場合は面白いものを見つけるのも早いので、この文献収集&リストアップの作業はなかなか楽に進むし素直に面白い。今となっては完全に忘れられている研究や、古本屋等ではなかなか見つけることが出来ない稀少本を見つけてニンマリしてしまう。まあ、これは俺だけかもしれませんが。移動時間や休憩時間にちょっと外交官のオーラル・ヒストリーを読んだくらいで、今日は夕方までひたすら文献収集の作業に没頭していた。そういうわけで、それなりに色々な文献を見つけることが出来たし、新しい発見がいくつかあった。

でもよくよく考えてみると今日の作業は、次なる作業である読書の準備でしかないわけで、今日の作業が実を結ぶのは実際に本を読んでからなのだ。そう考えてみると今日の成果は、読み終えたオーラルと読みかけの回顧録、それに英語の勉強を兼ねて読んだ論文だけということ。

そんな今日の数少ない成果のオーラル・ヒストリー。今日読んだのは某外交官がインタビュイーだ。このオーラルは、オーラルならではの問題点がよく浮き彫りになっていたような気がする。インタビュイーは、ぬらりくらりとかわしているような印象があり、話も前後を行ったり来たりしながらあまり脈絡がない。正確な日記を携えてという性質のオーラルではないのだが、話があまりにごちゃまぜになっている。オーラルの難しさが分かりやすい形で表れている。

これだけならただインタビュイーのパーソナリティーの問題のようだが、実際の問題はもっと複雑だ。このオーラルにはインタビュアーの一人として元外交官も加わっているのだが、その元外交官がインタビュー最終回で「私が見ていて、○○大使は相当発言を控えておられると思います。ですから○○さんは、もっと引き出さなきゃいけない」(○○部分はそれぞれインタビュイーとメインインタビュアー)と発言しているのだ。

もっとも、この直後に「可能なら、もうワン・セッションは時間をいただきたいですね」と発言しているのだが、実際に刊行されたオーラルはこの発言があった回が最終回になっている。この発言とこの回が最終回になっているという事実を付き併せて考えれば、インタビュイーのパーソナリティーの問題もあるが、それでもあえて言っていない部分がかなりあると考えるのが妥当なのかもしれない。これは、インタビュー当時にもインタビュイーが公職に就いていたこととも関係しているのかもしれない。

こういった機微に関わることは実際のインタビューのテープでも聞かなければなかなか判断がつき難い。だがこういったオーラルを実際の研究でどうやって用いるかという問題は意外と簡単だ。出来る限り「直接引用」のような形では用いない、資料としての評価を下げて扱う、というように扱いに気を使うということだ。

at 23:52│Comments(0)日々の戯れ言 

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