12月17日。七転び八起き。

2006年12月18日

12月18日。

結局、朝5時に起きて9時半からの授業のレジュメを作成。時間がぎりぎりだったこともあり日本語としておかしい箇所がいくつかあるレジュメになってしまった気がする。

俺の発表担当は、John Kent"British Policy and Origins of the Cold War"、という論文。

1945年~1948年くらいまでの、イギリスの対中東政策を概観しつつ、ソ連との対抗、冷戦の起源との関係を論じている。アメリカがまだ米ソ協調を考えている第二次大戦終結直後、イギリスのベヴィン外相及び外務省の政策目標は「アメリカ及びソ連と同等の大国としてのイギリスを復活させること」であった。そのために重要なのは、中東や東地中海「大英帝国」の権益をいかに維持するかということであった。このようなベヴィンらの考えはアトリー首相とは異なるものであったが、イギリスの政策はベヴィンらの考えに沿って進められた。このようなイギリスの政策は中東及び東地中海におけるソ連との対抗を意味した。このようなイギリスの動きは、米ソ冷戦以前に行われたものであり、冷戦の起源に一定の意味があるものであったのである。

といったところが論文の要旨。その後、イギリスは1949年に大きく政策転換をする決定が行われ「アメリカとの協調」を選択する。また英ソ冷戦とは異なる文脈から米ソ冷戦が1947年には本格化していく。こういったことをしっかりと押さえておく必要はあるものの、全体として冷戦の起源を米ソ冷戦史観とは異なる文脈から論じた興味深い論文だと言えるだろう。

自分の専門とはあまり関係が無いのだが、明日討論担当になっている国際政治論特殊研究で扱っている時代と重なるので読んでいて興味深かった。

at 23:43│Comments(0) 日々の戯れ言 

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12月17日。七転び八起き。