2005年10月22日

ある週末のひとこま。

最近、基本的にバイトは午前中のみなのだが、週末はたまに長く入ることもある。今日もそう。7時半~15時まで、労働。ちょっとコーヒーを飲みつつ本を読んでいたらもう夜。途中から一気に均衡が崩れてしまい、そして濃霧のため試合終了という何ともやるせない日本シリーズを観て、ウイスキーを一杯のんだらもう一日終わり。こんな週末もありなのかな。

そんな今日読んだのは↓

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吉見俊哉『万博幻想』(ちくま新書)
カルチュラル・スタディーズの入門書なんかで有名な、吉見俊哉教授による万博論。ちなみに副題は「戦後政治の呪縛」である。著者は10年ほど前に『博覧会の政治学』(中公新書)という本を出しているのだが、そちらは世界の万博の歴史をたどったものであり、(「終章」で筆者自身が述べているように)本書とは分析視角・問題意識は大きく異なる。本書は、事例として戦後日本の4つの万博(大阪万博・沖縄海洋博・筑波科学博・愛知万博)を取り上げている。そして、それぞれの万博における、?知識人と国家の関係、?「開発」と「自然」の関係、?市民社会の成熟とメディア、?「万博幻想」という4点を分析の柱に据えて、4つの万博の分析を行っている。筆者自身が愛知万博の開催について様々な形で関わっていたということもあり、全体的に愛知万博に対する記述の比重は高い。また内部からの視点が随所に組み込まれており、一面的な万博批判になっていない点が本書の魅力である。結論に関しては、本書を読めばすぐ分かるので省略。戦後政治の一側面として、万博を眺めるという意味は大きい。

7月に実際に万博に行っているので、この本を読んで納得できるところもあれば納得できないところもあった。が、ただの「祭」としてわぁーっと行くだけでは勿体ない。ん~、なかなか考えさせられる本でした。

at 23:07│Comments(0)本の話 

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