六月病(?)。今週も…。

2005年06月11日

山は高し。

今日はバイト終了後図書館へ向かい、卒論関係の文献を探した。

そんな中で見つけてこれまた面白く読んだのが、昨日に続き『外交フォーラム』の連載。

村田晃嗣「アメリカ知日派(ジャパン・ハンズ)の系譜」(『外交フォーラム』)
昨日紹介した「戦後経済外交の軌跡」と同じく全部で6回の連載で、これは2001年に連載されていたもの(つまり、まだ「朝生」進出前、笑)。内容は題名どおりで、主に戦後のアメリカにおける知日派を駐日大使&国務省の日本関連部署を中心に紹介している。紹介されているエピソードや、知日派たちを通して見える「戦後日本」というものも面白いのだが、何がよかったかといえば知日派についての文献が数多く紹介がされていること。筆者自身「日米関係に関心をもたれる学生の方々には、彼らの回顧録や伝記の気軽な文献ガイドとし楽しんでいただければとも思う」と書いているが、そのとおりに読みました。マイヤー、インガソル、ホジソン、マンスフィールド、アマコストといった面々はまさに俺が卒論もしくは修論で扱おうと思っているところだけに、非常に参考になった。読み物としても面白いので、日米関係に興味があるならば是非一読を。

駐日アメリカ大使を扱った本としては、池井優『駐日アメリカ大使』(文春新書)もあるが、こっちは新書&大使に絞っている、ので読み応えがあっていい。併せて薦めておきたい。

村田晃嗣といえば、今年の夏、村田晃嗣ゼミと国際学生シンポのメンバーと合同ゼミをするようなので、参加するかもしれない。

というわけで、紹介されていた伝記や回顧録のリストアップをしていったんだけど、これはなかなかにハードだ。まず日本語で読める範囲で、と思ってもあっさり20冊突破。これに英語文献を加えたら本当に悲惨だ。で、さらに日本側の外交官や政治家の回顧録、膨大な量の先行研究(本&論文)、さらに当時の雑誌、なんかをリストアップすると本だけで100冊を軽く突破してしまう。既読のものがけっこうあることだけが救いだけど…山は本当に高い。卒論は冷戦終結時の東アジアを扱おうと思っているから、日米関係だけでは当然足りない。サッチャーやゴルバチョフの回顧録&研究書は当然として、天安門事件をめぐる研究、冷戦終結そのものについての研究も読まなくてはならない。全部読めるわけは無いから、まずは優先順位をつけて読んでいく、そしてあとは必要箇所のみを読んでいく、飛ばし読みをしていく、などはするけど…繰り返しになるが本当に山は高い。修論では外交文書が公開されている時代を扱うつもりだから、上記に加えて日本&外国の外交文書も読む必要がある。

やっぱり研究って絶望的な試みだ。でも絶望的だけどものすごい面白そう、とも思う。挫折しないようにがんばりたいと思います。

at 18:45│Comments(0) 本の話 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
六月病(?)。今週も…。